2020年11月20日 金曜日 15:08
いつかはこのコラムでお話しないといけない題と思いながらもなかなか、そうできなかったものが今回の「整形手術」についてです。わたしの主観がとしても強く出てしまうのが懸念されたのが一番の理由です。客観的にお話を進めていくように努力します。
整形手術は時とともに大きく発達してきました。それは需要が多いからだと思います。整形外科の宣伝は他の医療分野よりも比例外に多く、マスコミでも毎日にようにこのトピックに関して何らかの形で取り上げられ、ほとんどの場合、保険を利用することもできないのに、たくさんの方が手術を受けています。
整形手術は大きく分けますと2種類あり、第一は外見だけではなく体の部分の機能的な修復のためのものです。口唇口蓋裂などが例の一つです。そして第二は外見だけに焦点を置いたもので、これがいわゆる現在の整形手術のほとんどのケースです。外見の向上、機能の改善はどちらも私たちにとって大切です。外見の向上が精神的な面で大きく影響することは学会でも認められています。そして、体の機能改善は言うまでも無く私達にとって欠かせないものと言っても過言ではないでしょう。手術も最近ではとても進歩し、安全性においても、成功率においても向上しています。成功例をみると、術前と比べとても良い結果が出て、その上、専門家が見ても手術したのかどうかも分かりにくいぐらいです。
手術は込み入った永久的なものから、一時的な注射などまで様々ですので、主に外見のための整形手術を受けることをお考えの方は、十分に手術の種類、外科医の成功例などを良く調べた上で最終結論を出されるようにしてください。執刀医により結果は大きく変わります。そして執刀医が得意としている手術が何であるかを熟知しておくべきです。それから、あまり怖がらせるつもりではありませんが、インターネットで整形手術の失敗例、そして一般的な結果をよく見ておくべきです。整形外科医個人のサイトでは、成功例、それも特別上手くできたケースの写真を載せることが多くあっても、失敗例は全くと言っていいほど載せてありません。しかし、一般のサイトに行けば、失敗例、実際に手術を受けた患者さんの意見も聞くことができます。
最後に自分の意見を述べさていただくと、80%の整形手術を望む方の外見「なぜこんなに素晴らしい顔、体型を変えようとするのだろうか」と思うほど素敵です。それから、私の知る限り少なくとも30%から50%の患者さんは術後の姿に満足されません。整形手術はとても大切な分野です。でも健康や幸せのために必ずしも役立っているとは思えないケースもあります。ですから、手術を受けたいと思われれる方は、よく考え、専門的知識を持った方々、経験者と相談してからお話を進めください。
Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH
1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)
107-0052 東京都港区赤坂2-16-6 BIZMARKS赤坂 4F TEL:0120-48-8250 / FAX:03-6555-5485
Copyright© AMINO PURE. ALL Rights Reserved.