2020年9月25日 金曜日 17:49
皆様からのご質問に、「どうやったら良い主治医に出会えるのでしょうか?」というようなものがあります。とても大切な質問だと思います。私自身も自分のため、そして家族のため、主治医を選ぶのには時間をかけました。皆様へまず伝えたいのは「それは時間をかけ、努力して探すだけの価値があることですよ。」ということです。私たちは、家や車などを買うときには大抵時間をかけ、色々と調べた上で選びますよね。しかし、主治医に関しては言われるまま、または誰かに少し相談したくらいで簡単に決めてしまう方が多いのには驚かされます。私たちの健康は、ある意味で一番大切な賜物であるのに、その管理を手伝ってくれる主治医を選ぶ努力をしないということは、あまり賛成できません。
「主治医を選ぶ」という観念が、社会的にあまりないのは確かです。それゆえ、主治医は選ぶものではなく、主治医によって選ばれると考えがちなのかもしれませんね。保険会社も、主治医を選んだり変えたりというのをあまり喜びません。でも、私たちには選ぶ権利があります。そしてどの保険会社もそれを妨げてはならないという法律があるのです。ですから、主治医の選択については、あまり周りの言いなりになってはいけません。
それでは、どのようにして主治医を選べば良いのでしょうか。私がこれから書くことは、絶対的な法則ではなく、ましてやルールでもありません。ただ一つの参考としていただければ幸いです。先ずはじめに、自分がお医者さんに最低限望む資格や、そのお医者さんの過去においての経験などが挙げられます。それらは現在では一般公開されていますので、インターネットの医師会などで調べることができます。そこでは過去に法律を犯したとか、訴訟を受けたなどの情報が得られます。訴訟に関しては誤解しやすい点も多くありますので、それだけでは判断しない方が賢明です。でも、訴訟の回数が異常に多いと感じたら、安心感や信頼感を考え、その先生は避けた方が良いでしょう。
一番大切なのは、ご自身との相性です。その先生のオフィスを健診などで訪ね、自分である程度納得できるかを確かめてください。診療所のスタッフ、先生、利便性などをよく吟味しましょう。そしてある程度納得がいくのならば、数回はそこで診察を受けて様子を見ると良いでしょう。「ここしかない」とはじめから思えるようなところは滅多にありません。でも、かかればかかるほど安心感や信頼感の増してくるような診療所は手放さないようにすることをお勧めします。他の患者さんの意見や、看護婦さんなどの医療関係者たちの意見を求めるのも大切ですし、とても価値のある時間の使い方です。主治医が信頼できると、専門医が必要になった時や、保険会社の対応が必要となった時、安心して任せられるはずです。
次回は、どのような医療機関が自分の周りにあり、それらを利用できるかについて、少しお話をさせていただきます。それでは。
Dr. Yutaka Niihara(新原豊), MD, MPH
1959年生まれ。東京都出身。
ロマ・リンダ大学宗教学科卒、同大学医学部卒。
ハーバード大学公衆衛生学修士卒。
Emmaus Life Sciences, Inc. President and CEO
UCLA 医学部教授(University of California, Los Angeles Harbor-UCLA Medical Center)
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